プログラミング教育の必修化が決まり、にわかに盛り上がりをみせているプログラミング界隈ですが、先日知り合いの大学生からこんな質問をされました。
「プログラミングを大学生のうちに覚えたいんだけど、僕文系だしなぁ、無理ですよね。」
彼は大学2年生で、来年からの就職活動にむけて何かスキルを身に着けておきたいらしく、
それなら今、需要がたくさんあって将来性もあるプログラミングがいいな、と考えていたらしい。
そこまではいいんですが、なぜか彼は自分が「文系」だから無理だと思っていたんです。
結論から言いますが、文系とか理系とか全く関係なく、プログラミングは誰でも覚えられる技術です。
なぜそう言い切れるかというと、文系も理系もない中卒の僕がプログラミングを独学で覚えることができたし、しかも今はそのスキルで仕事もしているからです。
日本に中卒以下の学歴なんてありませんよね。
プログラミングなんてものは、そんな最低学歴の僕でも覚えられる程度のものなんです。
大学という高等教育を受けている時点で僕よりも良い教育を受けているのは明らかだし、そんな人が「文系だから」なんて理由でプログラミングを覚えられないはずはありません。
ではなぜ、文系の大学生だからプログラミングは無理なんて思ってしまうのでしょうか。
その理由をいくつか考えてみました。
数学の能力が必要だというイメージがある
実は、僕もそうだったんですが、なんとなくプログラミングってコンピュータを使って難しい計算をしなきゃいけないみたいな先入観がありました。
だから、数学の知識がなけりゃプログラミングって難しいんじゃないかという「勘違い」があったんですね。
ところが、はじめてみたらわかりますが、ほとんどの場合そんな知識は全く必要ありません。
プログラミングで数学の知識を使うほうが稀で、強いて言えば検索システムなどのアルゴリズムを考えるときくらいのものです。
ホームページを作りたいとか、たとえば掲示板サイトを作ってみたいとか、その程度のことであれば数学の知識は全く不要だと言ってもいいくらいです。
専門用語ばかりでとっつきにくい
これはプログラミングをやってみようと思って、ちょっと調べてみた人や、入門書を1冊買ってみた人などはよく感じることですが、とにかくプログラミングって専門用語が多いんですよね。
これはもう、覚えるしかないんですが、大切なのは用語を暗記することじゃなくて、概念を覚えるほうが重要だということです。
じゃあそのためにはどうすればいいのかというと、とにかく手を動かすことです。
プログラミングは本を100冊読んでもできるようにはなりません。
けれども、入門書1冊でいいので、ちゃんと手を動かして本に書いてあるコードを実際にパソコンで動かしてみるということをやると、100冊本を読んだだけの人より100倍くらいプログラミングができるようになります。
専門用語なんてものは、そうしているうちに自然に覚えていくので、とにかく手を動かすということを大事にしてください。
大半の人が挫折するから自信が無い
プログラミングは9割の人が挫折する。それは事実かもしれません。
けれども、逆に言えば、ちゃんとプログラミングを覚える人は1割もいるんです。
1割といえば少なく感じるかもしれませんが、1000人いれば100人はプログラミングを習得できるわけで、そう考えるとそんなに少なくありませんよね。
それに、よく考えてほしいのは9割が挫折するといっても、その9割中何人が本気だったのかということです。
たとえば、入門書を買ってみたけど、何も手をつけていない人も9割に含まれますし、本を読むだけ読んで1行もコードを打っていない人も9割に含まれるわけです。
こういう人けっこういますけど、はっきり言って、こういう人には「挫折した」なんて言ってほしくないんですよね。
「何もしていない」が正しいわけで、プログラミングに挑戦したことがない人としてカウントしたほうがいい人たちです。
そう考えると9割の中の相当数は「何もしていない人」ということになりますから、本当に挫折した人の割合ってかなり下がると思うんです。
以上3つが、プログラミングは難しいと思われる原因だと思いますが、よく考えてみると3つとも大した問題でないこともおわかりいただけたかと思います。
なので、プログラミングは文系の大学生でも習得できると断言します。
大切なのは、あなたにどれくらい本気度があるかです。
むしろ文系の大学生はプログラミング学習で有利
数学の知識はいらないということをご理解していただいたところで、文系の大学生のみなさんに嬉しいお知らせです。
それは、「文系の大学生だからプログラミングの勉強がしやすい」ってことです。
文系の大学生は、理系の大学生よりも時間を取りやすいですよね。
まして、社会人として働いている人に比べると何十倍も自由時間を確保できるはずです。
ですから、プログラミングの勉強に充てる時間も豊富にあるということです。
これって、むしろ「文系の大学生だから」プログラミングを習得しやすい、恵まれた環境であるとも言えるわけですね。
もしあなたが就職活動中だったら話は別かもしれませんが、個人的な意見を言わせてもらうと、就職活動を必死に頑張る時間があるならプログラミング覚えたほうが簡単に就職できると思います。
中卒の僕ですら、プログラミングを覚えただけでエンジニアとしての仕事がたくさんあるくらいですから、新卒でプログラミングができるって相当強いですよね。
しかもIT系って他の業界に比べて給料も高いので、闇雲に就活して、安月給の業界に就職するくらいなら、プログラミングを覚えてIT系に就職したほうがいいんじゃないかと思います。
将来的にもエンジニアの需要は伸びると予測されていますから、先行き不透明な業界に入るより安心感もありますよ。
ってなわけで、文系の大学生であってもプログラミングの勉強をするのはおすすめです。
ぜひ頑張って習得してください。