新型Google Glassついに発売!これで世の中どう変わる?

いまや日常生活に欠かすことができないアイテムとなったスマートフォン。
だれでも1人1台持っていることが当たり前になり、もうすぐ還暦になるうちの母も今ではスマホでYouTubeを楽しんでいます。

ところがそんなスマホも今から10年ほど前は日本ではまだ当たり前ではなく、ソフトバンクからiPhone 3Gが発売さたばかりで、持っている人はガジェットオタクか熱心なAppleファンくらいのものだった。

いま当たり前ではないものが10年後には当たり前になる。
そんな世界を今僕たちは生きています。

そして、次のパラダイムシフトを起こすかもしれないと言われているのが「Google Glass」というデバイス。

この「Google Glass」は簡単に言うと、メガネ型のスマホと言ったところでしょうか。
電脳コイルというアニメを見たことがあれば「電脳メガネ」を思い浮かべてみるとわかりやすいと思います。

Googleはこの電脳メガネの開発を以前から熱心に推進しており、2012年には初代Google Glassが発売されました。
ところが、これは市場に受け入れられることなくひっそりとプロジェクトは終了し、2015年に販売中止となってしまったんです。

しかしGoogleはこの電脳メガネプロジェクトにかなり執着しているようで、決して諦めたわけではなかったんですね。
つい最近になって、一旦終了したプロジェクトを再開し、とうとう新型の「Google Glass」が発売される運びとなったようです。

とはいえ、どうやらまだ企業向けの販売のみで、一般への販売は行っていないようですが、法人であればGoogleのパートナー企業からこの新型Google Glassを購入できるみたいです。

→Google Glassを売ってる企業

今はおそらくデベロッパーやコアなガジェットオタクしか欲しがらないとは思いますが、このデバイスには大きな可能性が秘められています。

なにしろ、このGoogle Glassを装着すると、視界の中にスマホがあるようなものなので常にインターネットからの情報を見ることができるわけです。
これがどれだけすごいことなのか、ちょっと想像力をたくましくして10年後の未来を妄想してみましょう!

「目」がインターネットに繋がる

たとえば初代Google Glassのときに開発されたアプリには、映画のポスターを見た時にその映画のサイトを表示するアプリや、道行く人の服装を見て気に入ったらその服が売っているサイトを表示するアプリなどが開発されていました。

つまり、見るものすべてを検索対象にできるというわけです。

たとえば、あなたが彼女や彼氏と水族館に行ったときのことを想像してみてください。
目の前には名前も知らない魚がたくさん泳いでいるわけですが、その魚たちに関する情報を、Googleの電脳メガネが瞬時にネットから持ってきて視界の端に表示してくれます。

あなたはその魚について何も知らなくても、その場で魚の名前や生態について知ることができ、会話を中断していちいちスマホで検索しなくても済みます。
これなら彼女や彼氏との会話もより弾むことでしょう。

それに、友達といるとLINEやメールをチェックするのって気をつかうことがありますよね。
せっかく友達といるのに、スマホポチポチって、気分を悪くする人もいるかもしれません。

けれど、Google GlassならLINEの着信が入れば視界の端にメッセージを表示してくれるので、いちいちスマホをポチポチやらなくても済みますよね。

明日の天気も、現在時刻もすぐに視界に写し込むことができるし、わからないところに行く時はスマホ片手に歩き回る必要もありません。
GPSを搭載したGoogle Glassがあなたの視界に道案内を投影してくれるからです。

写真や動画も、今見ている視界を瞬時に撮影することができます。
それに、LINEのビデオチャット機能を仕えば、今見ている視界を遠くにいる人とシェアすることだってできるでしょう。

その相手がGoogle Glassを使っていれば、相手の視界にも今あなたが見ている景色が映し出されるわけですから、その場にいる感覚をより共有しやすくなります。

どうでしょうか。
Google Glassが普及した10年後の未来が少しづつ見えてきませんか?

けれど、Google Glassで変わるのは目だけではありません。
じつは、あなたの耳もネットに繋がるかもしれないのです。

「耳」もインターネットに繋がる

人間は、目と耳から入ってくる情報がほぼ全てであると言えます。
Google Glassは、人間にとって目の次に大切な耳からの情報もインターネットに接続してしまう可能性を持っています。

Google Glassにはマイクが搭載されていて、Googleアシスタントによる音声操作が可能です。
さらに、ここにGoogleが誇る翻訳テクノロジーが加わればどうなるでしょうか。

あなたが道を歩いていると、フランスからの旅行者に道をたずねられたとしましょう。
当然、相手はフランス語であなたに質問してきますが、それを聞いているのはあなただけではありません。
Googleの電脳メガネもあなたと同時にそれを聞いています。

そして、その内容を瞬時に翻訳してあなたの視界に映し出します。
でも、あなたはフランス語を話すことができないので、日本語で身振り手振りで伝えようとするわけですよね。

でも、大丈夫。
相手のGoogle Glassがあなたの日本語を聞き取って、相手の視界にフランス語に翻訳して表示してくれるからです。

Google Glassが普及すると、世界がより近く感じられるようになるかもしれませんね。
でも、そればかりじゃありませんよ。

会社の上司や取引先の社長と話すときは、ぜひともGoogle Glassに「専門用語自動検索アプリ」を入れておきましょう。

これさえ入れておけば、あなたに大した知識がなくても大丈夫。
上司や取引先の社長の口からよくわからない単語が飛び出してきても、Google Glassが自動的にネットの検索結果をあなたの視界に表示してくれるからです。

あなたは知ったかでウンウンとうなずく必要もないし、あわててスマホで検索する必要もありません。
リアルタイムに目の前の人が言った言葉の意味をGoogle Glassが教えてくれるからです。

いかがでしょうか。
スマホよりも格段に便利になる未来が見えてきませんか?

けれども、まだまだGoogle Glassの可能性はこんなものではありません。
いまあなたはどんな用途でスマホよく使いますか?

ゲーム、ではありませんか?
そう、ゲームもGoogle Glassが普及した世界では大きく変わることでしょう。

現実世界がゲームのフィールドになる

ところで、今のGoogle Glassはテスト段階のためそれほど大きな画面を搭載していません。
視界の端に画面を写す程度のものです。

けれども、この電脳メガネが普及する段階に入ると、一気に進化するのは火を見るより明らかなことで、そうなると10年もしないうちに視界すべてに映像を投影できるような「大画面Google Glass」も登場することでしょう。

ここで勘違いしないでほしいのは、Google Glassはメガネであって、VRゴーグルのように視界が塞がってしまうものではないという点です。

メガネのレンズに映像を投影できるようになっていて、メガネ越しに見えている現実世界にキャラクターやアイテム、武器などを表示することができるということです。

するとどうでしょうか。
たとえば荒野行動のようなゲームだと、スマホの2次元画面を飛び出して現実の町が”戦場”になるかもしれません。

メガネ越しに見たあなたの手にはライフルがあって、人差し指を引くとメガネに投影されたライフルが火を吹きます。
町を歩いているといきなり木陰から敵が襲ってきたり、他のプレイヤーと対戦することもあるかもしれません。

では、ポケモンGOのようなゲームはどうでしょうか。
ポケモンGOは今の時点で現実世界がフィールドになっているようなゲームですが、Google Glassになるともっと没入感が増すことでしょう。

いきなり草むらからポケモンが飛び出してきたりして、それをモンスターボールを投げて捕まえる。
おそらく、このポケモンGOだと、モンスターボールを投げるには指でピンとするのではなく、本当に球を投げるような動きをしないといけないかもしれません。

こういった、現実世界に仮想現実を投影する技術はARと呼ばれます。
いまもにわかに開発されている技術ではありますが、Google Glassが普及すると、一気にメインストリームになるでしょう。

なぜならGoogle Glassが普及するということは、みんながAR端末を持つようなものだからです。
そうとき、本当にそこらじゅうでARゲームをプレイしている人の姿を見ることになるでしょう。

ゲームをしない人にとっては迷惑なことになるかもしれませんが、やがてそれが当たり前になります。

いかがでしょうか。
少し想像力をたくましくするだけでも、Google Glassで変わる未来はこんなにも見えてきます。

この記事で紹介したような技術は、いよいよサービスが始まる新しい通信規格・5Gとも非常に相性がいいし、Google Glassなら常にコンピュータを身にまとっているようなものなのでロボットとの連携もしやすいことでしょう。

また、鍵を見ただけで解錠・施錠するスマートロックや、シーリングライトを見ただけでON・OFFするような機能も実現可能であるため、IoTとも相性がいいと思います。

まさにこれから伸びるテクノロジーと非常に相性がいいGoogle Glass、可能性は無限大だと思いますが、2つほど大きな問題点があります。

それは、

メガネであること。

そして、

バッテリー

です。

バッテリーに関して言えば、メガネサイズのデバイスに詰め込める電池容量ではたかがしれているため、長時間駆動させられないという欠点があります。
これではGoogle Glassの長所である、リアルタイムにネットに接続して人間をサポートするという使い方はとてもできないでしょう。

ただ現在、次世代電池の研究も進んでいるので今後の技術開発によってこの欠点が解消される公算は大いにありえます。

しかしながら、メガネであるという点はそれ以上に大きな欠点です。

なにしろ、メガネは顔にかかるわけですから、オシャレをする人にとってはとんでもなく邪魔なものです。
しかもただのメガネではなくて、変な機械がくっついているメガネですから、そんなダサいものをつけて歩くのはありえない!と思う人も多いでしょう。

そもそもメガネが嫌いという人もかなりいて、メガネが嫌いだからコンタクトをつけている人も多いはず。
メガネをかけると人相が変わってしまうため、メガネが嫌だという人もかなりいるんです。

この大問題をどう解決するかがGoogle Glassが次世代のパラダイムシフトを起こせるかどうかの分岐点となると思っています。

まー、僕はメガネマンなので普通に使いますけどね。
っていうかGoogle Glassほしいーー!