プログラミング未経験者がPythonを独学で習得できる理由と方法

「プログラミングを全くやったことがないド素人が、教室やスクールに入らずにPythonを完全独学で習得することってできるのかなぁ?」

ひょっとしてあなたは、こんな疑問をお持ちなのではないでしょうか。

結論から言いますと、余裕でできます。

別に特別な能力がなくても、頭がよくなくても、Pythonを独学で習得することは誰にでもできます。

それができる理由はいくつかありますが、一番大きな理由として挙げられるのがPythonというプログラミング言語のシンプルさです。

メモリ管理やポインタといった、プログラミング初学者が挫折しやすい概念は、Pythonでは全て自動化されており、しかもコードが非常に簡潔に書けるというのがPythonの特徴です。

Pythonは海外でプログラミング教育に用いられているくらい初学者に向いている言語で、現にRaspberry piという教育用の小型コンピュータには、最初からPythonがインストールされているほどです。

ですから、全くの未経験者が独学でプログラミングを習得しようとするとき、Pythonを選択するのはベストチョイスだと言えるでしょう。

ただ、それでもいくつかポイントを押さえなければ独学でのPython習得は難しくなってしまいます。
なので、今回の記事では独学者が確実にPythonを習得するためのポイントを5つご紹介しましょう。

初心者向けのPythonの参考書を「1冊だけ」入手しましょう

独学といえども何かの技術を身に着けようとするには、その技術が体系的にまとめられた教材が必要です。

ネットなら教材代わりになる情報が無料で得られますが、情報が断片的なので、未経験者がゼロから独学でPythonを習得するためにはネットの情報は不向きだと言えます。
そのうえ、ネットを参考にして学習を進めるためには、その都度検索して最適な情報が載っているサイトを探す必要があるため、非常に学習効率が下がってしまいます。

ですので、学習効率を底上げするために、Pythonの参考書は必須となります。
まずは初心者向けのPythonの参考書を1冊だけ購入しましょう。

とはいっても、Pythonの参考書と一口に言ってもたくさんあります。
中には入門と銘打っていても初心者にとって不親切な本がたくさんあるので、ここで僕から1冊おすすめの入門参考書をご紹介します。


確かな力が身につくPython「超」入門

こちらの書籍は僕も全くの未経験のときに使った参考書です。
この本のおかげで、僕はスクールや講座などは一切入らず、完全に家の中でひとりで独学してPythonを習得できました。
Pythonをパソコンにインストールして開発環境を整えるところからスタートしており、全くのプログラミング未経験者が独学するためにはうってつけの1冊です。

繰り返しになりますが、購入するのは必ず1冊だけにしてください。
なぜ1冊だけなのかといいますと、2冊も3冊も買ってしまうと逆に学習効率を落としてしまうからです。

本は体系的に知識がまとめられているからこそ価値があります。
2冊目、3冊目となると1冊目とは全く別の情報が書いてあるため、体系的な情報ではなくなるわけですね。

ですから、必ず最初に取り組む参考書は1冊だけに絞り、その1冊に書いてある内容を完全に理解できるまでは他の本には手を出さないようにしてください。

買った本の内容を丸ごと1冊ひたすら写経する

初心者向けのPython参考書を入手したら、その内容を1からすべて演習していきましょう。

このとき大切なのは、必ず「手を動かす」ということです。

間違っても「読むだけ」とかはしないでください。
初学者がプログラミングの参考書を「読書」するのは完全に時間の無駄で無意味です。

プログラミングはスポーツと同じような性質があって、やればやるほど身につきます。
逆に言えば、実際に手を動かさずに本を読むだけでは全く何一つ身につきません。

また、参考書にはサンプルコードといって、本に載っているコードのデータが付録として付いていますが、それをコピペするのもダメです。

必ず、参考書に書いてあるコードを「写経」することを心がけてください。
パソコンを立ち上げて、開発環境を整え、実際にコードをパソコンに打ち込んでPythonがどのように動くのかを自分の目で確かめるというプロセスが非常に重要です。

このプロセスはプログラミング上級者になっても当たり前のようにやることですので、初心者のうちからしっかり身につけるようにしましょう。

繰り返しになりますが、「手を動かすこと」を大切にしてください。
これを守れば、独学であってもプログラミングを習得することは100%可能です。

毎日プログラミングの練習をする

プログラミングはやればやるほど上手くなります。逆に、なにもしなければ全く上達しません。

ですから、本気でPythonを独学で習得してプログラミングができるようになりたいのなら「毎日」欠かすことなくコードを打つことが大切です。

それがたとえ1行であっても構いません。
とにかく毎日継続することが非常に重要です。

こういうことを言うと、「仕事があって時間がない」とかいう言い訳をよく聞きます。

では、その仕事に行く前の時間はどうでしょう。
起きる時間を1時間早めるだけでも、1時間の勉強時間ができます。

実はここが独学でプログラミングを習得するときに一番のハードルとなるところです。
なぜなら、独学というのは完全に自分主導で学習をすすめるため、簡単に学習を放棄できてしまうからです。

学校のように嫌々でも勉強をさせられるわけもなく、勉強するもしないも自分次第。時間を作るも作らないも自分次第なのです。

だから、例えば「朝の1時間は必ず勉強するようにする」といったように、学習そのものを毎日の習慣にしてしまうこと。
これが何よりも大切です。これさえできれば、あなたがプログラミングを習得するのは時間の問題だと言えるでしょう。

エラーが出たらエラーメッセージと向き合う

プログラミングを独学で習得しようとするとき、挫折しやすい理由のひとつがエラーです。
本の通りに進めているのにエラーが出て先に進めなくなり、解決方法もわからず、そこで学習が止まって挫折してしまう。

けれども、エラーは向き合うことで、必ず解決できます。

エラーで出てくるエラーメッセージを読むと大抵の場合は原因がわかります。
わからなければ、エラーメッセージそのものを検索にかけて、ネットで原因を探してみるのもよいでしょう。

エラーメッセージは英語ですが、Google翻訳などを駆使すれば英語がわからなくても読むことは可能です。

いずれにせよ、エラーメッセージと向き合うということはプログラミングを習得して、上級者になったあとも必ずあることです。
エラーを見たことがないプログラマーなんて、この世界には一人もいないと断言できます。

だからこそ、エラーが出たときはレベルアップの時が来たと思って前向きに取り組みましょう。
そのエラーが解決できたとき、あなたは2段も3段もレベルアップできるはずです。

▼Python初心者がよく遭遇するエラーについては、こちらの記事でも詳しくまとめています。

この記事では、Pythonプログラミングの初心者がよくやってしまうエラーをまとめました。プログラミング初心者にとって、エラーはつきものであり、挫折しやすい理由のひとつでもあります。 けれどもエラーを乗り越えなければ、絶対にプログラミングが上達することはありえません。このページでは、よくあるエラーとその理由を日本語で解説しています。

Pythonを習得したあとに、プログラミングを駆使して作りたいものをイメージする。

「あなたはどんなものを作りたいのか」
これは、Pythonを独学で習得するために最も重要なことです。

最初から作りたいものがあってPythonの学習を始めたという人にとっては全く問題にならないことですが、
「プログラミングのスキルが役立ちそう」というような理由でプログラミングに興味を持ち、Pythonの学習を始める人にとっては一つのハードルとなります。

プログラミングのスキルは、あくまでコンピュータを使って何かを作るためのツールであり、それ以外の用途は無いからです。

絵で例えるなら、筆や絵の具、パレットやペンタブといったものに相当するといえるでしょう。
描きたい絵も無いのに、筆や絵の具を買ったところで何の役にもたたないし、まして絵を描けるようになりませんよね。

それと同じことで、Pythonを頑張って独学で習得して、ある程度プログラミングができるようになったとしても、あなた自身に何も作りたいものがなければ大して上達もしないのです。

ですから、あなた自身は何を作りたいのかを明確にしましょう。
Pythonは汎用的な言語ですので、Webサイトでもゲームでも、業務効率化ソフトでも、IoTでもロボットでも、とにかく何でも作れます。

作りたいものをイメージして、それをどうすれば実現できるのか。
これを常に考えながらプログラミングの練習をすると、学習効率は爆発的に向上します。

ぜひ、あなたもひとつでいい、あなた自身が作りたいものを見つけてください。

まとめ

長くなりましたが、最後にこの記事でご紹介したことを箇条書きにして、まとめといたします。

  • 初心者向けの参考書を「1冊」だけ買う。
  • 買った参考書をひたすら「実演」する。
  • 学習の習慣を作って「毎日」コードを打つ。
  • エラーが出ても「向き合う」こと。
  • 自分が「作りたいもの」をイメージする。

以上になります。
どれも、誰にでもできる簡単なことです。

別になにも特別な能力もない僕にできたのだから、あなたにも必ずできるはずです。

参考書を購入して、早速明日にでも始めてみてください!
プログラミングの世界は、とても奥が深く、創造力が刺激される楽しい世界です。
興味を持ったのなら、ぜひ勇気を出して足を踏み入れてください!

それでは、今回はこのあたりで。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!

この記事があなたのPython学習のための参考になれば幸いです。